捨て看板
『ステ看』と呼ばれる、捨て看板。
名前の通り捨て看板は、「捨てられてもいい看板」であって、撤去を前提としていません。
主に、不動産業者・性風俗業者・金融業者などが設置するケースが多く見られます。
30m間隔に置かれた電信柱に設置すると、道を行きかう人や車の目に飛び込んでくることはもちろん、サブミナル効果とまでは言わないものの、広告上の効果が高いとされていて、捨て看板を設置する業者は後が経ちません。
昭和の時代、この捨て看板はもてはやされ、スーパーやコンビ二・不動産業者・金融業者・宝石店・衣料品店・美容院・ホテル業などなど、数多くの業種が挙ってこの捨て看板を利用し、捨て看板は一大ブームとなりました。
「捨て看板業を2年やれば、ビルが建つ」と言われた時代がありました。
平成の世であっても、撤去されることは無く、昔懐かしいレトロな看板を見かける方もいるのではないでしょうか。
捨て看板の構造
捨て看板の構造は、A4からA3サイズの広告を厚紙や塩ビ板、または、ポリプロピレンなどの板に貼ったもの、若しくは広告内容を印刷した不燃性の布を木枠に貼り付けたものがあり、ロープや針金等で電信柱や街路樹に縛り付けられるものが多く見かけられます。
その構造や材質からも分かるように、捨て看板は低価格で制作できるので、一度に大量発注する業者も多く、こうして「捨てられてもいい看板」ができるのです。
短期間の企画やイベントをアピールするのに好都合な捨て看板ですが、実は、捨て看板を設置することは都道府県条例などに違反した違法広告だということは、ご存知でしょうか? 捨て看板は、景観を阻害するだけでなく、人に危害をおよぼす可能性もあるということで、各都道府県条例にも異なりますが、罰金刑などの処罰の対象ともなるのです。
捨て看板は、結果的には広告を出すことによって逆にマイナスイメージをもたらすことになるのです。
朽ちるまで野ざらしとなった捨て看板を掲げた業者に対して、マイナスイメージになることは必然のことです。
捨て看板は、広告効果が高い看板なので、捨て看板を取り扱う看板屋さんは数多くあります。
しかし、設置する行為についてはどこの看板屋さんも一切の責任は負わないと掲げてますので、どうぞご注意下さい。
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